Εὕρηκα!

西洋古典学って、ご存知ですか?

『アンチゴーヌ』観てきました

2/17(土)、穂の国とよはし芸術劇場PLATにて『アンチゴーヌ』13時の回を観てきました!

 

原作者は20世紀フランスの劇作家ジャン・アヌイ。

それなりに古典の知識を持つ方ならタイトルからお察しのとおり、この劇は古代ギリシアの悲劇作家ソポクレスによる『アンティゴネー』の翻案です。

今回演出を担当したのは栗山民也氏、翻訳は岩切正一郎氏です。以前私も観に行った『フェードル』の時と同じコンビですね。

そしてこのコンビで昨年10月にジロドゥの『トロイ戦争は起こらない』もやっていたそうなのですが、完全に見逃しました。情報すら手に入れていませんでした。悔しい。

『フェードル』のレポートはこちらになります。

アンチゴーヌ役は蒼井優さん、クレオン役は生瀬勝久さんで、東京・豊橋のほかには松本・京都・北九州で上演されました。

 

今回は演出面でいろいろ面白いところがあったので、それらを踏まえて『アンチゴーヌ』という劇について考えてみたいと思います。

※全公演終了したので思いっきりネタバレしています。

 

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「ようこそジャパリパークへ」ラテン語訳してみた

2017年冬に放送されたアニメ「けものフレンズ」のオープニングテーマ「ようこそジャパリパークへ」をラテン語訳しました。

…それだけです(笑) 内容は以下のとおり。

ラテン語歌詞と読み方(あくまで文字通りの読み方なので、歌うときの読みは解説を参照してください)

☆メロディ譜と日本語・ラテン語詞とを載せた画像(手書き注意…!)

☆一部私自身による 言い訳 解説

 

 

!! CAVE !!

1. この歌は、サーバルちゃん含むフレンズ(動物=animalia)たちからかばんちゃん(人間の女性)へ宛てたものと考えていますので、それぞれの変化は

フレンズ:中性、一人称、複数

かばんちゃん:女性、二人称、単数

としています。詩的複数形はなし!

 

2. 台詞部分は全て切り捨てました。主にイワビーちゃんの「ロックにいくぜぇー!」が無理だった。

 

しっくりくる表現を見つけたら追記するかもしれません。

 

3. 古典ラテン詩と同様に、リエゾンやエリジョンをもりもり発生させました。詳しくは譜面、解説にて。

 

4. ラテン語歌詞は全て長音記号を付けましたが、楽譜上では付いていません。あしからず。

 

 

5. magnas gratias → おーいしおにーさん、ラテン語たん(@Latina_tan)さん!

 

 

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怖い絵展@上野の森美術館

東京に来る前には神戸でやっていましたね。

「どうして。」というシンプルなキャッチコピーと処刑直前の若い娘の絵は、とってもわかりやすく怖い。とはいえ「怖い」と感じるかどうかは人それぞれで、この展覧会にもさまざまな「怖い」が揃っていました。

中野京子氏の『怖い絵』シリーズに基づいた本展、どうも人気すぎて今は毎日9:00~20:00開館という大変なことになっているようですね。物好きさんが多いようです、「怖いもの見たさ」ってやつですね。

 

展覧会は6章構成で、そのうち第1章が「神話と聖書」と題されていました。

この記事では、その第1章で扱われたギリシア神話をもとにした絵7つ+αについて書いていきます。

※画像は適当にネットの海から拾ってきたので、画質についてはご容赦ください

※各神話について記述のある古典作品とその箇所はいちばん最後にまとめてあります

 

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