Εὕρηκα!

西洋古典学って、ご存知ですか?

『うたえ!エーリンナ』についてあれこれ

ツイ4というサイトで連載されていた漫画『うたえ!エーリンナ』、先日単行本化されましたね!詩人になることを夢見る、(当時の価値観に基づけば)ちょっと変わった女の子エーリンナの女学校生活のお話。

作者は佐藤二葉さん。古代ギリシアの竪琴リュラーを弾きギリシア悲劇を語る、現代日本に生まれ落ちたバッケー(!?)です。ムーサに愛されておられる。

 

 

漫画について、あるいは作者についてはこれくらいに留めておきまして…。

 

私がこのブログでやることは、この漫画を読んで実際にエーリンナやサッポーの詩に触れてみたくなった方、あるいは古代ギリシア語を読んでみたくなった方の道案内です。

具体的には、

①ふたばさんが巻末で一次資料として挙げていた書籍の紹介

②史実エーリンナさんの詩の紹介(リンクあり)

③『うたえ!エーリンナ』各回タイトルのギリシア語をカタカナ音写

をやっていきます!

特に③が長いぞ!

 

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『アンチゴーヌ』観てきました

2/17(土)、穂の国とよはし芸術劇場PLATにて『アンチゴーヌ』13時の回を観てきました!

 

原作者は20世紀フランスの劇作家ジャン・アヌイ。

それなりに古典の知識を持つ方ならタイトルからお察しのとおり、この劇は古代ギリシアの悲劇作家ソポクレスによる『アンティゴネー』の翻案です。

今回演出を担当したのは栗山民也氏、翻訳は岩切正一郎氏です。以前私も観に行った『フェードル』の時と同じコンビですね。

そしてこのコンビで昨年10月にジロドゥの『トロイ戦争は起こらない』もやっていたそうなのですが、完全に見逃しました。情報すら手に入れていませんでした。悔しい。

『フェードル』のレポートはこちらになります。

アンチゴーヌ役は蒼井優さん、クレオン役は生瀬勝久さんで、東京・豊橋のほかには松本・京都・北九州で上演されました。

 

今回は演出面でいろいろ面白いところがあったので、それらを踏まえて『アンチゴーヌ』という劇について考えてみたいと思います。

※全公演終了したので思いっきりネタバレしています。

 

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「ようこそジャパリパークへ」ラテン語訳してみた

2017年冬に放送されたアニメ「けものフレンズ」のオープニングテーマ「ようこそジャパリパークへ」をラテン語訳しました。

…それだけです(笑) 内容は以下のとおり。

ラテン語歌詞と読み方(あくまで文字通りの読み方なので、歌うときの読みは解説を参照してください)

☆メロディ譜と日本語・ラテン語詞とを載せた画像(手書き注意…!)

☆一部私自身による 言い訳 解説

 

 

!! CAVE !!

1. この歌は、サーバルちゃん含むフレンズ(動物=animalia)たちからかばんちゃん(人間の女性)へ宛てたものと考えていますので、それぞれの変化は

フレンズ:中性、一人称、複数

かばんちゃん:女性、二人称、単数

としています。詩的複数形はなし!

 

2. 台詞部分は全て切り捨てました。主にイワビーちゃんの「ロックにいくぜぇー!」が無理だった。

 

しっくりくる表現を見つけたら追記するかもしれません。

 

3. 古典ラテン詩と同様に、リエゾンやエリジョンをもりもり発生させました。詳しくは譜面、解説にて。

 

4. ラテン語歌詞は全て長音記号を付けましたが、楽譜上では付いていません。あしからず。

 

 

5. magnas gratias → おーいしおにーさん、ラテン語たん(@Latina_tan)さん!

 

 

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