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西洋古典学って、ご存知ですか?

ホラティウス『カルミナ』韻律まとめ

文化センターでマルティアリスを扱って以来、ひとつの作品でいろんな韻律を使う詩人にどうしてもときめいてしまうようになったんです。マルティアリスだけじゃなくて、このホラティウスとか、カトゥッルスとか…。

そして先日、後輩に「ホラティウスを読みたい」と言われ、テンションぶち上げで書いたのがこれ。

完全に自分用のメモなんですが、もしかしたら、小指の先っちょくらいの確率で、誰かの役に立つかもしれないと思ったのでここに載せておきます。

 

ホラティウスとは

紀元前一世紀後半に活躍したローマの詩人。解放奴隷の子として生まれ、ローマやアテナイで様々な学問に触れるも、内乱の渦中に巻き込まれる。この後、オクタウィアヌスの相談役たるマエケーナースの庇護下で、財務書記として働きながら詩人となる。

著作に『諷刺詩(Saturae)』『エポーディー』『カルミナ』『書簡詩(Epistulae)』『詩論(Ars Poetica)』。同時期に、同じくマエケーナースをパトロンとしていた詩人にウェルギリウスがいる。

 

『カルミナ』とは

全四巻から成る詩集。1~3巻は紀元前23年に、4巻は紀元前13年に出版。ほとんどの詩はサッポーやアルカイオスをはじめとしたギリシャ抒情詩人の作品と同じ韻律で書かれている。(内容については話さなきゃいけないことが多すぎるのでここでは割愛)

 

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#エアアポロン誕生祭 に参加してみた

去る4月29日は冬至から数えて5回目の上弦の月の日……

つまり何の日だったかというと、我らが遠矢射る神アポロン様の誕生日でしたー!!!

そしてギリシャ神話研究家の藤村シシン先生が、Twitterでこんな呼びかけをなさっていました。

こんな楽しそうなもんに私が乗っからんわけないやろ!!!

というわけで、これは #エアアポロン誕生祭 にひっそり参加した私の、4/29の日記です(笑)

 

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ディズニー映画『ヘラクレス』コメンタリ ~Hydra~

前回の記事はこちら
eureka-merl.hatenablog.com

 

「助けて!ひどい事故があったの!」と人ごみを掻き分けやって来たのはメガラ。

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彼女曰く、町外れの谷間で男の子たちが遊んでいたところ、巨大な岩が落ちてきてふたりが下敷きに――

ヒーローになるために解決すべき「面倒事」が回ってきたと、喜び勇んでヘラクレスは現場に向かいます。「なに喜んでんのよ」というメガラちゃんのマジレスも熱くスルー。

 

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