このブログは、西洋古典学という学問のことを少しでも知ってもらいたい古典学研究者(仮)が、とにかく楽しく!好き勝手に!!いろんなものを題材にして古典学を語るところです。 古典文学そのものの真面目な話だけでなく、展覧会や演劇のレポ、サブカル絡みの…
ココナラというサイトで「ラテン語家庭教師」のサービスを出品しています! でもココナラ経由じゃなくてもご依頼いただけます(むしろその方が自由度高くできます)。 coconala.com 詳しくは後述しますが、ラテン語に関するちょっとした質問の受付から原典講…
連載「フーコと読む星座神話」、今月はさそり座についてです。 「さそりざのかけら」は11月の誕生石トパーズを思わせるオレンジ。黄色だと「ほしのかけら」とダブっちゃいますからね。これを使ってDIYできる家具は「スコーピオのランプ」です。 スコーピオは…
連載「フーコと読む星座神話」、今月はてんびん座についてです。 あつ森で手に入る「てんびんざのかけら」は青緑色ですが、これは10月の誕生石オパールをイメージしたのでしょうか。これを使ってDIYできる家具は「リブラのてんびん」です。 リブラはてんびん…
連載「フーコと読む星座神話」、今月はおとめ座についてです。 あつ森で手に入る「おとめざのかけら」は9月の誕生石サファイアを思わせる青色。いや、青紫?これを使ってDIYできる家具は「ヴァルゴのハープ」です。 ヴァルゴはおとめ座のラテン語名Virgoを英…
京都大学学術出版会が運営するYouTubeチャンネルの一企画「おこしやす!西洋古典叢書」にゲスト出演しました。題して「西洋古典と色の世界」です。 www.youtube.com 京都大学学術出版会から刊行された、西塔由貴子先生の『ホメロスと色彩』に関連した内容と…
連載「フーコと読む星座神話」、今月はしし座についてです。 あつ森で手に入る「ししざのかけら」は8月の誕生石ペリドットを思わせる黄緑色。これを使ってDIYできる家具は「レオのちょうこく」です。 レオはしし座のラテン語名Leo。ギリシャ語でもこの星座は…
連載「フーコと読む星座神話」、今月はかに座についてです。 あつ森で手に入る「かにざのかけら」は7月の誕生石ルビーを思わせる明るい赤色。これを使ってDIYできる家具は「キャンサーのテーブル」です。7月といえば七夕なので「おりひめのふく」を着ました…
連載「フーコと読む星座神話」、今月はふたご座についてです。 あつ森で手に入る「ふたござのかけら」は青色ですが、これは6月の誕生石ムーンストーンあるいはアレキサンドライトの色と思われます。これを使ってDIYできる家具は「ジェミニのクロゼット」です…
前回の記事はこちら eureka-merl.hatenablog.com 連載「フーコと読む星座神話」、今月はおうし座についてです。 あつ森で手に入る「おうしざのかけら」は5月の誕生石エメラルドを思わせる鮮やかな緑色。これを使ってDIYできる家具は「タウラスのバスタブ」で…
連載「フーコと読む星座神話」、今月はおひつじ座についてです。 あつ森で手に入る「おひつじざのかけら」は4月の誕生石ダイヤモンドを思わせる白色。これを使ってDIYできる家具は「アリエスのもくば」です。 おひつじ座のラテン語名はAries、古典式の読み方…
みんな大好き任天堂のゲーム「あつまれどうぶつの森」には、天文学に精通したフクロウの女の子フーコちゃんが登場します。 今作でのフーコちゃんは、(基本的に)流星群が観測される日の19時~翌朝4時に島に来訪し、「ほしのかけら」というアイテムを用いるDIY…
先日、名大のデジタル人文社会科学研究推進センター(略称DHSS)が主催する「古典文献に基づくプラネタリウムにおける星空解説の構築を目指して」というイベントに参加しました。 ★イベント情報★デジタル人文社会科学研究推進センター古典文献に基づく プラ…
2025年、あけましておめでとうございます。 今年も文学フリマ京都にて『#めるさんと西洋古典学』シリーズの冊子を販売いたします。開催概要はこちら。 ***** #文学フリマ京都 9【入場無料】2025/1/19(日) 11:00〜16:00 京都市勧業館みやこめっせ 1F 第…
今年もまた文学フリマ大阪で「めるさんと西洋古典学」の冊子を販売します!! 今回の新刊は「①ようこそ!西洋古典学」の改訂版です✨ 前回の京都同様、「②黄金時代の詩人たち」とアクセサリーも持って行きます。 開催概要はこちら。今回はちゃんと「評論・研…
皆さんは東京ディズニーシーのアトラクション「フォートレス・エクスプロレーション」をご存じでしょうか。エントランスを抜けてお土産店を通り過ぎた先に広がる地中海の景色、中央にそびえるプロメテウス火山のふもとに構えられた要塞のことを。 この要塞こ…
実は去る9月に開催された文学フリマ大阪にも参加していたのですが、その時はブログで告知していなかったので、今回はちゃんとやります。 とりあえず概要をば。文化研究の枠で申し込んでいますが、前回同様ノンフィクションのブースに紛れ込んでいますのでご…
これまでギリシャ・ローマ神話を題材とした現代の創作物として、ディズニー映画「ヘラクレス」だったり、Sound Horizonの音楽作品「Moira」についてこのブログでたびたび紹介&解説(という名目の茶々入れ)をしてきました。 ヘラクレスについては記事カテゴリ…
演出の話をする前に古代ローマの結婚式がどのように進行されたかをお話しせねばなりませんね。もちろん時代や各家庭の状況により異なる箇所は大いにあるはずですが、一例は以下のとおりです。 ①花嫁の身支度 結婚式前夜、花嫁はtoga rectaとflammeumをまとい…
地中海周辺は今も昔も食材が豊富。古代人たちもさまざまな味覚を楽しんだことは、このブログを訪ねてくださった皆様はすでにご存知でしょう。アテナイオス『食卓の賢人たち』やアピキウスの料理帖といった食に特化した文献も残っています。 今回の結婚式では…
私事ですが先日結婚式を挙げました。 実は私には少し前から「自分の結婚式は絶対に古代ギリシャ・ローマの要素を取り入れたい」という夢がありました。 もちろん現代日本の結婚式場や風習に沿うと叶わないところもありましたが、私としてはかなり理想的な結…
前回の記事はこちら eureka-merl.hatenablog.com なんやかんやで今回が最終回です。あれこれコメント付けてたら急に終わって自分でもびっくりしました。 ところで、前回タイタンたちが起こしたごたごたはヘラクレスによって片付いたのですが、本家ギガントマ…
前回の記事はこちら eureka-merl.hatenablog.com 今回扱うのは、なんやかんやでハデスがヘラクレスの力を奪ってしまい、これからタイタンたちと共に好き勝手しようとする場面です。 その試みがうまくいったかは……「ディズニー映画なので」とだけ言っておきま…
前回の記事はこちら eureka-merl.hatenablog.com メガラとの甘いひとときから未だ醒めきらないヘラクレスですが、物語はここから不穏な展開を見せます。 こちらは「家政婦は見た!」ならぬ「サテュロスは見た!」な状態のピロクテテス。
前回の記事はこちら。 eureka-merl.hatenablog.com 今回扱うのはヘラクレスとメガラのデート後の場面です。芝居を観た後に食事を楽しむという、現代ではよくあるデートコース。 ただし、古代の演劇は基本的にはお祭り期間中の出し物(つまり神様への捧げもの…
前回の記事はこちら eureka-merl.hatenablog.com 数々の功績を積み重ねたことで神の仲間入りができる日は近いと期待していたヘラクレスですが、父ゼウスからは思うような返事はもらえず、わだかまりを抱えたまま神殿を去ることになりました。 そして帰ってき…
前回の記事はこちら(もはや一年以上前ですが……) eureka-merl.hatenablog.com テーバイのみならずギリシャ全土における知名度を確かなものにしていくヘラクレス。一方、それが気に食わないハデスさんは…… ヘラクレスの絵が付いた壺を割ってストレス発散を試…
前回の記事はこちら eureka-merl.hatenablog.com 長きに渡る「推しを語る」シリーズも最終回になりました。 最後に取り上げるのは『黒海からの手紙(Epistulae ex Ponto)』です。 ※「手紙」を意味するepistulaeはときどき省略されます。 日本語訳は、第8回で…
前回の記事はこちら eureka-merl.hatenablog.com 「推しを語る」第9回は、邦訳未出版の誹謗詩『イービス』についてです。 めっちゃ面白いから早く日本語でも読めるようになってほしい(他力本願) この644行の詩が書かれたのは、『悲しみの歌』執筆途中の紀元…
前回の記事はこちら eureka-merl.hatenablog.com 「推しを語る」第8回です。ここから先は詩作第三期――ローマを追われ、トミスに滞在していた時期のお話です。オウィディウスはこの時期に三つの作品を残しました。 今日取り上げる作品はそのうちの一つ、『悲…