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西洋古典学って、ご存知ですか?

ディズニー映画『ヘラクレス』コメンタリ ~Go the distance → Zeus' temple~

前回の記事はこちら

eureka-merl.hatenablog.com

 

有り余る力を制御しきれず、周囲から疎まれるヘラクレス

自分の本来の居場所を探そうとします。

ここで主題歌のGo the distanceが歌われます。

 

このへんからディズニーヘラクレスには本家ヘラクレスだけでなくさまざまな英雄たちの逸話が付加されていきます。

 

 

失意の中帰宅すると、両親から話があると言われます。

そこでヘラクレスは自分が拾われ子であることを初めて知るわけです。

「じゃあ僕はどこから来たの?」と問うヘラクレスに、アンピトリュオンはあるメダルを手渡します。

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参考のため幼少期の画像を再掲しますと、この時首にかけていたメダルだとわかります。稲妻が描かれた、ゼウスの印です。

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 「じゃあゼウスの神殿に行けば全部わかるんだね!」といきり立つヘラクレス

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親から何か物証を見せられて出自を明かされるというのはテセウス、自分の出自について知るために神殿へ向かうというのはパエトンのエピソードです。

 

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ところで旅装束が布一枚肩にかけるだけって薄着すぎやしませんかね。ヘルメス先輩はこんな感じですけど。

 

まぁ薄着でも問題ないヘラクレスくんは野を超え山を超え谷を超え、雨にも負けず風にも負けず、やっとゼウス神殿に辿り着き、神殿にはゼウス自身も降臨してくれるわけです。

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ゼウスにとっては十八年ぶりの我が子との再会ですが、「ゼウスが父親」「自分は神」という情報はここで初めて得るわけなのでヘラクレス大混乱。

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にしてもこのサイズ感の違いな。神は人間より背が高いとされていますが、ここまで違うのは神殿の像ならではというか何というか。

 

それで自分の本来の居場所は神々の世界(オリンポス山)と知ったヘラクレスですが、もちろんそこは神々しか住めないので、人間になった自分は行けません。

解決策として提示されるのは「地上で本物のヒーローになること」。そうすれば神性も取り戻せるとゼウスは教えます。

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その第一段階がピロクテテスを探すこと。ここのゼウス曰く「ヒーロー専門のトレーナー」だそうですが、本家ピロクテテスを知る人はこのへんで既に嫌な予感がするはず。

 

そして馬も連れて行けということでペガソスが召喚されます。

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ふたりとも大きくなりましたねぇ。まぁペガソスは小鳥並の頭脳しか持ち合わせていないそうですが。 

というか一応ペガソスを連れている英雄はペルセウスですね。

 

既に英雄三人を吸収しているヘラクレスはペガソスに乗り、ピロクテテスのいる島へ向かうのでしたー、つづく!

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